銀行窓口で提案される外貨預金について調べてみた

いつもありがとうございます。FPよこやまです。

よく銀行窓口のポスターで見かける外貨預金、ものすごく高い金利が表示されていて、魅力的ですよね。

これについて、以前絶対に止めたほうがいい、むしろ銀行窓口になんか近づくもんじゃない、と話をしましたが、今回は詳しくその仕組みを調べてみようと思います。

銀行の窓口でよく見かける外貨預金のポスター

まずは結論から

検討するに値しませんでしたww
運用としては手数料がめちゃくちゃかかってしまうこと、そして銀行の店頭表示金利は期間限定なので、運用には全く向いていません。

仕組みから解説していきますね。

解説!!

外貨預金とは、その名前の通り日本円を外貨に換え資産運用をするものです。

運用益の稼ぎ方としては、「金利」と「為替差益」になります。
画像の通り、金利は今の預金金利よりもかなり高いものが表示されています。

しかし1ヶ月もの、3ヶ月もので金利が異なっていますよね?

この「~もの」っていうのは、その期間だけ特別金利をつけますよーってことです。

結果、その「~もの」の期間が終わった時にどうなるかというと、このポスターに書かれていた金利は
・1ヶ月もの:12.0%→0.42%
・3ヶ月もの:4.0%→0.44%

へと下がることになります。

こうしてみると、めちゃくちゃ金利下がりますよね、、、

そして、金利の考え方ですが、基本的に金利表示は年利で書かれています。

つまり、100万円預けたら、12%で12万増えるわけじゃないんです。

年利を月利換算するには単純に年利を12ヶ月で割るだけでいいので、
1ヶ月もの:12%→1%/月
3ヶ月もの:4%→約0.33%/月

になり、初めの特典金利期間が終わってからは0.42と0.44%になるわけですね。

あれ?金利だけ見ると預金よりもいいのか?

そう思えてきますよねww
しかしながら、外貨預金というだけあって、日本円→外貨→日本円という両替が発生します。

この際、両替の手数料が発生します。

これが片道1円/1ドル発生します。

この程度なら問題ない、と思ってしまう人がいるかもしれませんので、試しに計算をしてみましょう。

100万円の運用を例に出しますね。
1ドル=110円とする。

100万円をドルに換えようとすると110円に為替手数料の1円が加算されるため、100万円÷111円=9009ドルになりますね。

これを1年間運用したとしましょう
1ヶ月もの:9,009ドル×1%=9099.09ドル
9099.09×0.42%(11ヶ月)=9134.18ドル

になります。これを1ドル110円の時に両替すると、同じく片道1円/1ドル取られるので、

9134.18×109円=995,625円になります、、、、

そうです。100万円を1年間外貨預金に預けた場合、

99万5625円になって返ってきてしまうんです、、、、

いったい何のために1年間預けるんでしょうかwww

プラスになる要素があるとすれば、1ドル105円の時に買って、売るときに115円とかになってた時とかを計算すると、109万415円になります。

その場合だと9万円ほど儲かるわけですが、そんなことを予測する能力があるならFXしたほうがいいわけですww


つまり、1ドルあたりの為替レートが同じだった場合、必ず元本割れをする商品、ということになります。

外貨預金は情弱から銀行が搾取するための仕組み

そもそも、今回は銀行にとって何のうまみがある商品なんでしょうか?

外貨預金を取り扱うと、銀行にとってのメリットは
・往復の為替手数料
・ドル金利のピンハネ

ができる点にあります。
100万円の運用での為替手数料は往復で2円/1ドルします。
往復させた場合に約18000円の為替手数料が発生しています。

1000万の運用なら180,000円になってしまいます!!

さらに、銀行の金利っていうのは、米国の預金口座で預けたときに得られる金利ではなく、日本の銀行がピンハネした金利になっています。

アメリカの預金金利が2%だとしても日本では顧客に0.42%しか出さないのでその差額もさらに銀行の収入になるわけです。

まとめ

銀行窓口に近寄ってはいけませんwwwww

退職した人、高齢者などの金融の知識が無い人にここまでシミュレーションすることなく販売されてしまったりします。

自分の周りにそういう人がいたら、注意してあげましょうね^^

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